コトリの不妊治療にまつわる徒然日記

32歳からKLC、33歳から杉山産婦人科→リプロ東京

最近の食生活

ここ半年程、我が家の食生活はかなりの変化を遂げた。それは思うような結果がなかなか出ず苦戦している中、自分には何にも原因がないとタカをくくり、努力出来ること全てをやり切っていないということにふと気付いたからだ。医療に全て任せっきりだったのだ。これまでの自由な生活を変えずに、何も犠牲にせずに欲しいものを欲しがっているだけなのではないか。やれることはまだまだ沢山ある。

食生活に関する様々な本を読んだ。アーユルヴェーダ、粗食、マクロビ、等。数々の妊活ブログや戦友(妊活)は、口々に食生活と冷えないことが大切だと言う。

 

冷え対策は、前々から家では冷えとり靴下と腹巻をしている。これは会社にしていくにはなかなか難易度が高いため、タイツの下に履けるシルクの五本指ソックスを履くことにした。そして、スカートの時には腹巻を、パンツの時にはウール地のタイツを忍ばせることにした。ヒール命だったし、冬でもパンツにはパンストにヒールを履いていた以前の私が信じられない。

 

食生活に関しては、まずは有機野菜や無添加の食材セットを定期的な宅配便で買うことにした。そのおかげで毎日夕ご飯は自炊するようになった。もちろん調味料やお菓子も安心安全なものに切り替えた。時間がある時には手作りお菓子も使ったりして。食材を気にし出すと、スーパーやコンビニで売られる食材がいかに添加物のオンパレードか思い知らされる。自然と買う頻度が減り、今では食材はほとんど宅配に頼っているし、コンビニスイーツを買うこともほとんどなくなった。

平日ランチは基本外食だったが、誘われない限りは添加物の入っていないお弁当購入か、近くのマクロビや自然食のお店で食べるようになった。

さらに、化粧品やシャンプー等も気になり出し、無添加なものに切り替えているところだ。

ただ、あまり完璧にやりすぎると人間関係にも影響が出てしまうし、ストレスになってしまうので出来る範囲で。

食生活を見直してから風邪をひきにくくなったし、髪の調子も良い。夫も日々の夕食が楽しみなようで帰宅時間が早くなった。今のところいい感じだ。

 

 

杉山 着床不全 検査結果

どーん。着床不全血液検査の結果、色々ひっかかっていた!以前から何となく自己免疫異常があるのではと思っていたが、予想通り自己免疫系とそれに加え血液凝固系も。子宮鏡検査においては問題はなかった。

 

着床不全検査に関しては、病院や医師により見解が分かれており、あくまでも不妊症の原因ではなくリスク要因でしかないため、検査自体の有効性について意味がないという見解の医師もいる。実際、KLCでは着床不全検査は行なっておらず不育症検査(この場合にも医学上の流産が3回程度以上でようやく実施される)しか行なっていない。

漫画のコウノドリでも、サクラ先生が不育症検査はあまり意味がなく、不育症検査で異常値があった人のうち治療を行った人の妊娠率は80%、治療を行わなかった人の妊娠率も80%ということを言っている。

 

杉山での着床不全検査は子宮鏡検査も含めて約6万円で決して安くはなく、検査をするか迷ったが、今回の結果が出て本当に検査をして良かったと思った。タイミング法から始めて約2年半の治療期間中、全ての検査、毎回のホルモン値においても問題はないと言われ続け、もはや対策がないのかと思ったりもしたが、ここにきて初めて問題が発覚したのだ。もちろんこれが原因に直結するかは分からないことも承知している。だが、対応策が見つかったのだ。ようやく一筋の光が見えた気がした。

 

前回の採卵時に担当してくれたサバサバ女医さんに診察してもらい、この結果を受けて、着床不全や不育症にも力を入れている東京リプロダクションに転院しようと思っている旨を伝えると、快く勧めてくれ、もちろん杉山に戻って来てもいいかね、と言ってくれた。

とても素敵な女医さんだった。

 

リプロダクション東京 説明会

夫とリプロ東京の説明会へ行ってきた。ブログ界では有名な松林医師が説明された。

病院の説明会へはこれまで行ったことがなく、他院と比べようがないのだが、とても詳細に説明してもらい、治療法方針が明確に理解できた。

やはり他院との大きな違いは、誘発方法、移植方法とも個人に合わせた完全オーダーメイドということだ。オーダーメイドを謳っていても技術的に受精卵の凍結方法が限られていたり、そもそも誘発方法が1,2種類しかない病院がほとんどの中、完全に1人1人に合わせた方法というのはとても有難い。そして、不育症治療をやっていない病院がほとんどであり、通常であれば不育症専門病院と不妊治療病院とを掛け持ちしなければないないところ、ここでは不育症治療も行っている。

それに事前の初診時の問診票は、質問事項が沢山あり、治療歴も細かく記載するようになっていた。

 

説明会の最後に言っていた病院のモットー「効率的に最小限の負担で目標達成をサポートする」というのは、まさに私の求めていた治療方法であり、ここで頑張ろうと決意した。

 

仕事か治療か。キャリアダウンへの決意

3回の移植が陰性に終わった昨年11月頃、仕事か治療かという選択に迫られていた。というのは、私の部署では1月から3月が繁忙期であり、その期間にこれまでのように有給を取れるか上司にお伺いをたてたところ、繁忙期は難しい、その期間は治療をお休みするか、休んだ分は土日でカバーしてくれと上司に言われていたのだ。

 

約半年前、上司には高度生殖医療へとステップアップした段階で不妊治療についてカミングアウトし、有給を頻繁に取らざるを得ないことを伝えていた。当時は忙しくない時期でもあり、繁忙期までの間は、というニュアンスで了承を得ていた。当時私は体外受精をすればすぐに妊娠すると思っており、繁忙期に入るまでの半年間でどうにかなると楽観的に考えていた。

ところが、その半年はあっという間に過ぎ、全く妊娠する気配もないどころか、全く思い通りにならない結果ばかりで身も心も疲れきっていたのだ。

 

私の会社は有難くも不妊治療休職という最先端の制度が導入されており、休職も選択肢の一つとして考えていた。

 

仕事との両立か、それとも治療に専念するか、繁忙期だけ治療を休むか、、私は悩んだ。

まるで女心と秋の空のように、日々、いや数時間単位で考えがコロコロ変わる。3ヶ月の時間をどう捉えるか、たった3ヶ月かもしれないが、12ヶ月分の3ヶ月というのはやはり大きい。その間に確実に老化していくのだから、治療を休むことはやはり考えられない。仕事と治療を頑張るか、または仕事のストレスが不妊治療に悪影響を与えているのではないか、はたまた休職したら不妊治療が逆にストレスになるのではないか。もう堂々巡りである。

夫に相談すると、私の気持ちを尊重するが、現実的には仕事を辞めれば経済的には厳しくなるから治療を休まざるを得ない時期もあるだろう、それなら働きやすい今の会社で続ける方が良いのではと。夫らしい合理的な意見だ。

 

悩み真っ最中の頃、同じ部署の女性先輩とランチをした時に思わず本音がポロっと出てしまった。彼女は繁忙期の人手不足解消のためにタスクの効率化を推し進めていた人で、1番人手が減ることを嫌がるのではないかと思っていたのだが、返ってきた答えは、「繁忙期は休職したらいいんじゃない。無事出産して復帰した時はその分頑張れば良い」と。私は驚きと辛さを理解してもらえたことで涙が止まらなくなってしまった。

そして、夫は夫で、周りで不妊治療をしていた女性に話を聞いたりしているうちに考えが変わってきたようで、休職あるいは辞めても良いんじゃないかと。仕事をしながらの治療の大変さを理解してきたし、正社員じゃなくてもどうにかなると思えてきたとのこと。

 

 これをきっかけに、上司に休職したい旨を再度相談したが、その時も号泣してしまう。もう治療の話になると泣いてしまう程に精神的にきていたのだ。

結果的には、休職ではなく、業務制限という制度を取りつつ、これまでと同様に通院日は有給を取る形となった。

 

この制度のおかげでこれまであった妊娠への焦りはなくなり、業務負担も減り、精神的にだいぶ楽になった。余力がありすぎて業務量をもっと増やしてもいいかもなんて思う程になったのだ笑。

始めはキャリアダウンに抵抗があったが、人生でみればほんの少しの時間だ。少しくらい自分に甘い期間を過ごしても良いだろう。

 

 

杉山産婦人科 採卵

通算7回目の採卵でベテラン感が出てきた。今回はセキソビットとゴナールF150を3回打ち卵5個獲得予定。

 

…しかし、5個刺したもののまさかの全て空胞…!!これまでD14で採卵が多かったが、今回採卵がD10と早めなこと、そして前回注射で誘発した際に結果が悪かったことから何となく成績が悪いのではないかと予想していたがまさか空胞とは。

ただ今回は前回の空胞時のように凹んではいなかった。実は他の病院も気になっていて、杉山での採卵は1回だけにしようと考えていたのだ。悪い結果も想定していたこともあって、切替が早かった。

また、採卵後の診察で女医さんがそれはもう軽快痛快にサバサバとぶった切ってくれ、私には自然周期が合わないのではないか、ロング法がおすすめ、杉山での治療方針はおばさん向けで若い人は取れるうちに卵を沢山取っておいた方が良い。今回は刈り取るのが早すぎたなどとざっくばらんにお話した。刈りって…笑。

他院の情報も教えくれ、私たちが検討していた病院について聞くと、その病院も合わないんじゃないか、と。

 

そして快く紹介状も書いてくれ、私たちが進むべき治療方針が見えてきたのだった。

 

杉山へ転院してから2週間も経たずに転院とは。短い間だったが、これまで数をこなせばいつか当たるという考えだったところを、誘発方法にも向き不向きがあり色々な方法を試してみるべきだという考えに変えてくれたことはとても大きな収穫だった。

 

本日は採卵代が大幅に減ったため、浮いたお金(決して浮いたわけではないが)で欲しかった6万円のやかんを清水買いして帰路についた。

不妊治療代で欲しいバッグも靴も余裕で買えちゃうな。

本当不妊治療代って高いな。。早く保険治療になってくれー。

 

さて、次なる希望へ向かって初診申し込みをしよう。

杉山産婦人科 初診

病院によって雰囲気や治療方針が全然違うのね!まず、杉山(丸の内)の雰囲気はとてもラグジュアリー。ホテルロビーにあるようなローテーブルに座り心地の良いソファーがあり、置いてある雑誌もセンス良い!!ファッション誌の他カーサブルータスやクレアなど好みのものばかり♡受付の方は首にスカーフをキュッと巻いてコンシェルジュのよう。そして待合室には10名くらいしかおらずゆったりと座れることが嬉しい。

診察においても患者の希望を柔軟に受け入れてくれるようで、加藤の「我々の方針に疑問を持つ方は他へどうぞ」とは正反対で着床不全の検査の他にも気になる検査があったら言って下さいとのこと。えー!希望言っちゃっていいんですか⁉︎もう全てが違いすぎて驚愕。

 

しかも、初診日はD1で、通常はD2からD4の間に周期1回目の診察だが、この日のホルモン値が良いため今日から誘発開始とのこと。会社を休む回数が少なくなるわ!ラッキー。

 

転院したことで心機一転、俄然やる気が出てきたのだった。

 

スピリチュアルなこと

これまで新鮮胚移植1回、凍結胚盤胞移植2回していずれも陰性。胚盤胞移植は2回ともグレードAで妊娠率が55%から70%だったにも関わらず着床しかけたけどダメだった。

確率論だけで言えばもう妊娠率100%は超えているはずなのに、全く妊娠しない。現代の医療技術をもってしても未知の領域があるということは、もはや神のみぞ知る世界なのか。

ここまでくると、人は何かにすがりたくなるものなのかも知れない。

 

同じく不妊治療をしている友人のスピリチュアルな話、例えば自身や夫の親族の誕生日によって妊娠しやすい月とか干支があるとか、月の満ち欠けとの関係とかを聞いても以前はほとんど信じていなかったが、今になってそういうものもあるのかも知れないと思うようになった。

 

何かに取り憑かれたように様々なジャンルの本を読んだ。その中で印象に残っている本の1つが東大医学部救急医学部教授の矢作直樹さんが書かれた「悩まない」という本だ。救急医療という壮絶な現場で医療に携わりながらも「魂」や「神」の存在についても受け入れていらっしゃる。「木の葉1枚落ちるのも神は知ってる」という言葉があるくらい、すべてのことが偶然ではなく必然なのだと。

そうだとすると、私の妊娠時期も決まっているのか、そしてこの不妊期間にも何かしら意味があるのか。

足るを知る。人生のパートナーと巡り会え、この人さえいてくれたらこの先2人だけでもいいと思える人と出会えたことだけでもすでに十分幸せなことだ。

この半年間、妊娠が人生の目標となっていた私にとって、こう冷静に考えられるようになったことはとても大きな収穫だった。